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ルイ・ヴィトン

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1821年、スイスとの国境に近いジュラ山脈のアンシェイ村で12人兄弟の真ん中の子として初代ルイヴィトンは誕生しました。ルイヴィトンは養母との仲が悪く、14才で実家を後にします。2年間もの長い旅路の果てにルイヴィトンはパリへたどり着き、オペラ座に近いカプシーヌ大通りにある荷造り用木箱製造兼荷造り職人の見習いとなり働き始めます。1854年、充分に経験を積んだルイヴィトンは、カプシーヌ通り4番地に世界最初の旅行鞄のアトリエ「ルイ・ヴィトン」を設立します。
 常に時代の先を見ることにたけていた彼は、輸送機関の発達にスポットを当て、従来の蓋の丸いトランクから、積み上げることが容易な平たい蓋を持つトランクを考案。革よりも軽い防水加工を施したグレーの無地コットン素材「グリ・トリアノン・キャンバス」を張って作ったトランクは大評判になりました。ナポレオン3世の皇妃「ユージェニー」が彼の才能を認め、ルイヴィトンに旅行用衣装箱を発注したため、ヨーロッパ中の王族も競って特注をするという騒ぎが起こりました。こうしたことからルイ・ヴィトンの名声はどんどん高まったのです。1871年には店をスクリープ通り1番地に移し、この店はその後シャンゼリゼ通りに開店するまでの43年間もの間、営業を続けます。
 1875年、旅行用衣装ケース、ワードローブトランクを発表。これは内部に洋服を吊り下げることができ、多くの引き出しを取り付けたトランクで、最初の旅行用衣装ダンスと言われています。1880年、ジョルジュが2代目を引き継ぎます。その後ジョルジュは世界進出の第一歩、ロンドン店をオープンさせます。流れに乗って「ダミエ・キャンバス」を発表。続いてルイヴィトンのロゴや、花・星を組み合わせた模様「モノグラム・キャンバス」を開発しました。モノグラムキャンバスは、日本の家紋からインスピレーションしたとも言われています。3代目ガストン・ヴィトンが現在のモノグラムの素材、トアル地を発表し、この開発によって、ソフトタイプのバッグの製作が可能になりました。
 1981年に念願のルイヴィトン・ジャパンが設立され日本でも大きな話題を呼びました。その後モエ・ヘネシー社と合併。LVMH(ルイヴィトン・モエ・ヘネシー)グループとなりました。新たなルイヴィトンを取り入れようとデザイナー、マーク・ジェイコブスを起用し、洋服の分野への進出や「モノグラム・ヴェルニ ライン」の発表など、今までになかった大きな衝撃を世の人々に与えました。近年には「マイクロモノグラム ライン」「グラフィティ ライン」を発表。さまざまな顔を持つルイヴィトンは世界の人たちを魅了し続けています。

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